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排水処理施設の省エネ事例集
~ポイントと事例まとめ~

水処理事業 2023.11.02

排水処理施設のエネルギーロスを考える

排水処理施設には送風機・水中ポンプ・撹拌装置・脱水機など多くの機器が設置されており、多大な電力を消費しています。これらの機器のエネルギー効率は最適化されているでしょうか?本コラムでは、排水処理施設における機器や設備のエネルギーロスについて整理し、それぞれに合った省エネ対策をご紹介します。電気代や環境負荷の低減に直結する消費電力の見直しが必要となります。

設備別!エネルギーロスの原因と省エネ方法

送風機の省エネを考える

【使用電力とロスの原因について】
活性汚泥法などの有機系排水の処理では、送風機が使用する電力の割合は、全体のおよそ8割を占めると言われています。
この送風機は、排水処理に必要な微生物へ酸素を供給する役割を担っていますが、供給された酸素のうち95%~97%が未活用のまま大気中に放出され、エネルギーロスが生じています。

【省エネ方法】
送風機の効率改善は電力削減の大きな鍵となります。例えば、東産業が提案する「“微細気泡を発生させるタイプの散気装置」は、水中への酸素溶解率を高め、送風機の負担を軽減します。その結果、電力消費を抑えて省エネと電気代削減、環境配慮を同時に実現できます。設備の最適運転や必要風量の見直しとあわせて対策を進めることで、さらなる効率向上が期待できます。

詳しい改善方法についてはコラム「量より効率」をご覧ください。

大事なのは「量」より「効率」~曝気槽内のDO不足対策~

水中ポンプの省エネを考える

水中ポンプは、液体や薬剤を高所や遠方に運ぶ役割を果たします。排水処理施設のポンプは、一般用のものとは異なり、異物が混入した水を処理できる設計が必要です。

排水処理施設で使用する水中ポンプと、一般的な水中ポンプの違いは何でしょうか?

繊維質のゴミが詰まった水中ポンプ

【使用電力とロスの原因について】
排水処理施設で扱う水は、きれいな水ばかりではありません。
排水処理ではゴミが含まれる汚水を扱うことが多く、詰まりや故障を防ぐために異物透過性が重視されます。
そのため、排水処理施設に設置する水中ポンプではあえてゆとりを設け、異物等が通りやすい設計を用いて詰まらないようにしており、一般的なポンプに比べ揚水量が低下することがあります。
「効率」と「異物透過性」の両方を加味して適切なポンプを選定しない場合、不具合や電力ロスが発生します。

【省エネ対策について】
排水量や配管経路が変化している場合、水中ポンプの能力が過剰であるケースがあります。この場合、適正能力のポンプへの交換を検討することで、大幅な電力削減が期待できます。

今の水中ポンプは最適?簡単セルフチェック!

以下の項目にあてはまる場合、設備の見直しをご検討ください。

  • 今設置しているポンプの能力が適正か分からない
  • 水中ポンプの交換時に機種を見直したい
  • 設計当初とは排水処理設備の排水量や配管経路が変わっている

該当する場合は、ぜひ東産業へご相談ください!
貴社の排水処理施設の情報から、適正な水中ポンプをご提案します。

排水処理施設と水中ポンプの相性については、コラム 「排水処理施設と水中ポンプの相性~適正ポンプでトラブル回避~」をご覧ください。

撹拌装置の省エネを考える

槽内の汚水を攪拌する方法は、大きく分けて3種類あります。

  1. 撹拌機: プロペラ回転で混合。薬品の混合に使用。消費電力と効率のバランスを考慮し、省エネと電力対策が必要。
  2. 送風機: 空気で槽内を撹拌。メンテナンスがしやすい。エネルギーロスを抑え、効率向上と電気代削減に有効。
  3. エジェクター: 水中ポンプと気液混合流で撹拌と曝気を同時実施。環境負荷低減と省エネに貢献。

となります。

主な攪拌装置

攪拌機

【仕組み】プロペラを回転させ槽内に旋回流を発生させ混合する。
【用途】薬品と混ぜ合わせて反応させたりする時に用いられる。
【選定基準またはメリット】
 攪拌力、回転数など用途に合わせて選定が必要。

送風機

【仕組み】
 空気により槽内の攪拌、混合を行う。
【特徴】
 空気配管を施工することでまんべんなく攪拌を行うことが可能。
【選定基準またはメリット】
 送風機の機器自体が陸上に設置しているため、機器メンテナンスが容易にできる。
【注意点】
 攪拌する水槽の水位が少ないと十分な攪拌力が得られない。

エジェクター

【仕組み】
 水中ポンプとエジェクター機構の組み合わせによる気液混合流として槽内の攪拌と曝気を同時に行う。
【特徴】
 微細気泡がゆるやかに気液接触しながら浮上するため、高い酸素溶解効率が得られる。
【選定基準またはメリット】
 水中ポンプの吊り上げ、下げだけでピット内に入らなくても容易に保守点検作業が可能。

攪拌装置の選定は、
・槽の寸法や形状
・対象液体(汚水)の粘度

などによって変わってきます。
どのような攪拌装置が効果的なのかしっかり検討し、最も効率の良い装置を選ぶことが省エネにつながります。

攪拌装置

排水処理設備における省エネの改善事例

【T食品関連工場様】


送風機入替えの際、省エネタイプを導入

【改善1…送風機の増設】
既設の送風機が2台フル稼働で長時間運転していたため、オーバーホールや取替えの頻度が多かった。
※オーバーホールとは…機械を分解して清掃を行い、新品時の性能状態に戻すこと。

【改善2…省エネタイプの送風機を提案】
送風機の停止時間を作るために、送風機を1台増設し合計3台でのローテーション使用を提案。
電気代が高騰していることもあり、既設機種の省エネタイプを電気代削減見込みシミュレーションと併せて提出。


相談の結果、既設機種の省エネタイプを設置することになった。
機器の延命だけでなく、省エネも意識した施工となった。

電気代削減見込みシミュレーション
  導入前 導入後(概算)
所要動力(kW) 20.4 19.0
電気料金(円/年) 3,627,538 3,378,590
電力料金は、省エネ送風機設置後1kWhあたり19円と仮定
電気料金削減 年間248,949円削減
年間省エネ 約6.86%

電気代削減のシミュレーションは随時受け付けております!


【M食品関連工場様】


タイマーによる送風機の制御

【課題】
曝気槽のpH値が適正値(中性)よりも下がってしまうため、元に戻したい。

【改善…原因の特定と改善提案】
調査の結果、pH値が下がる原因が空気の送りすぎと判明。
対応策として汚水が流入しない時間帯に送風機を止めるタイマーの設置をお客様へ提案し、導入。

現在は問題なく稼働中。
タイマーを設置することで送風機の稼働時間が減り、結果として節電にもつながった。

 

まとめ

食品関連工場、石油化学工場など工場の種類によって排出される汚水は大きく変わります。
同様に、汚水の種類や工場に規模によって設置される排水処理施設や設備内容も変わってきます。
東産業は施設の調査を行い、メーカーを問わずよりお客様の施設に適した機器のご提案をいたします。

また、排水処理だけでなく工場全体の省エネについての改善のご提案も可能です。お気軽にお声かけください。

お客様の事業形態によって提案できるプランはさまざま。
現状をしっかりと見極め、最適なプランをご提案できるようにしっかりとヒアリングを実施したうえで、計画から運用までサポートをさせていただきます。

排水処理施設の見直しについてもご相談ください
東産業にて設計施工いたします!

まずは気軽にお問い合わせください。

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