お問い合わせ

コラムCOLUMN

三重の自然を守る新しい試み~「みえ生物多様性パートナーシップ協定」ご担当者様インタビュー~

サステナビリティ 2022.05.11

 

CSRやSDGsでは主流の問題解決手法「パートナーシップ」

環境保全活動を団体や企業、自治体などの「単体で」実施していこうとすると多くの課題が山積しています。
デメリットを改善し活動の幅を広げていくため、活用していきたい手段として「パートナーシップ」を結ぶことはSDGsでも提唱されている解決方法です。

三重県での実践例「みえ生物多様性パートナーシップ協定」とは?

2017年 みえ生物多様性パートナーシップ協定 締結式

実際に、資金やマンパワーが不足するなどの課題を抱えている団体のために、三重県が中心となって生物多様性保全活動団体と企業等とのマッチングを進めています。
その活動を強化する仕組みとして、「みえ生物多様性パートナーシップ協定」があり、
社会全体で三重県の環境保全活動を支え合うことを目的に活動を展開しています。

どのようにパートナーシップ協定を検討するのか

では、パートナーシップ協定はどのような流れで締結されるのでしょうか。

まずは、三重県と生物多様性保全を進めたい団体が活動の全体像を描き、「どのような支援があれば活動が良い方向に広がっていくか」、「だれと組むと良いか」を検討します。

そして、三重県が主体となって関連団体への声掛けなど行い、パートナーシップ協定の締結者を増やしていきます。

 INTERVIEW  三重県ご担当者様が語る!パートナーシップ締結ノウハウ

今回、この協定の中心となって取り組みを進めている三重県職員の2名をお招きしてインタビューを実施しました。
(2022年1月19日)
分かりやすいように対話形式で「みえ生物多様性パートナーシップ協定」についてご紹介します。

妻藤 李白さん
妻藤 李白さん

三重県/農林水産部 / みどり共生推進課 / 野生生物班/主任

坂口 貴啓さん
坂口 貴啓さん

三重県/農林水産部 / みどり共生推進課 / 野生生物班/主任

榊枝 正史
榊枝 正史

株式会社東産業/東SDGs推進担当/係長

質問1 バートナーシップを開始したきっかけについて教えてください。

身近な自然を守り、生物多様性保全を推進するためには、地域住民等の自発的な保全活動の促進とともに、県民、NPO等団体、企業、行政など、様々な主体による取り組みが重要であると考えています。

しかし、活動団体による個々の取り組みでは活動資金や人材の面で限界があり、企業も「環境保全活動に貢献したい」という思いがあっても活動の場がないなどの問題を抱えていました。

そこで、それぞれが協働することによって、それぞれの強みを生かした活動が行えるように行政がマッチングを行い、「オール三重」での生物多様性保全が進められるようにこの取り組みを開始しました。

質問2 このパートナーを選んだ理由はなぜですか。

株式会社 東産業さんは水環境に関する事業を行っており、環境教育活動などの環境保全活動にカを入れていただいている企業です。

2018年 大和ハウス様主催 自然観察会「調整池の魚や昆虫をを探そう」

大和ハウス工業 株式会社 三重工場さんは工場内の調整池の環境保全や樹林の管理などに取り組んでいただいている企業です。

2019年 自然観察会「調整池の魚や昆虫を探そう」

NPO法人 ちょっと自然さんは北勢地域において精力的に環境保全活動を行っている団体であり、希少種の保全や外来種の駆除など様々な活動を行っています。また、水生生物に詳しい方も在籍しています。

2019年 三重県民の森池干しイベント「トンボ池復活大作戦!」

これらの企業・団体が協働して取組を進めることで、より生物多様性の促進を図ることが可能となるため、このパートナーシップ協定が締結されました。
元々これらの企業・団体間につながりがありましたが、行政(三重県)が間に入ることで行政面でのサポートが可能となり、円滑に取組が進められることになると考えています。

質問3 パートナーシップ活動の進捗や成果をどう感じていますか。

毎年度数件ずつ新たなパートナーシップ協定が締結されてきており、着実にこの取り組みが前に進んでいることを実感しています。

それに伴って関わっている団体、企業、場所も増加しています。別の取組にはなりますが、目に見えて効果が出ているものもあります。

しかし、生物多様性保全のために、まだまだこの取り組みは進めていく必要があると感じています。

質問4 今後の展望や計画等があればお聞かせください。

この取り組みにより一定の成果はでていると思いますが、生物多様性に関する課題は多くあるため、パートナーシップ協定の取り組みを進めていくことはもちろんのこと、様々な施策を通じて、みんなで生物多様性の保全と持続可能な利用が進められる社会を実況していきます。

2021年12月24日現在、三重県でパートナーシップ協定を締結されている団体は8団体あります。
締結を検討される方は三重県へ直接お問い合わせください。

まとめ 協定による効果、今後期待すること

得られた効果、東産業として今後期待すること

毎年度、数件ずつ新たなパートナーシップ協定が締結されてきており、 着実にこの取り組
みを進められてきていると思っています。それに伴い、関わっている 団体、企業、場所も増
加しています。

東産業として思い描くビジョン

複数の企業や団体が連携して取り組むことで、ため池の外来種駆除活動など、1企業のCSR活動ではできなかったような取り組みができるようになりました。

今後は、新たな組織やメンバーが加わり、三重県の中勢地域や南部地域へも活動を広げ、生物多様性保全活動を活発化させたいと考えています。

このコラムをご覧になっているあなたの団体や周りの活動が、より一層強い結びつきを持てるよう、弊社の事例が参考になれば幸いです。

東CSRルーム

この度、弊社のCSR・SDGsの取組みをバーチャルに体験をしていただける「東CSRルーム」を開設しました。
※対応しているデバイス/ブラウザはMicrosoft Edge、GoogleChrome、Firefox、Safariの全て最新バージョンを推奨しています。

今後はCSRルームを使って、非接触なCSR活動を含めた様々な企画を考えております。

「みえ生物多様性パートナーシップ」を締結し活動を続けていますが、それにとどまることなくさらに多くのパートナーと手を結びたいと考えています。

そして、弊社を中心に新たなサステナブルコミュニティを形成し、水辺の環境を守り続けていきます。

SNS share

  • 東産業facebook
  • 東産業instgram

ハッシュタグから記事をさがす

検索する

実績、工法紹介などお役立ち情報

関連コラム

 一覧 〉